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マンション改修工事第1回 [建築(マンション)]

今回はアトリエ塊が監修したマンションの改修工事についてレポートです。
約30年前に建てられたこのマンションは1997年に第1回目、2010年に第2回目の大規模改修工事を行った。今回は昨年の改修工事から1年目ということでアトリエ塊と施工会社が点検作業を行った。

耐久性を維持することが改修の主な目的で、美観的なことは二の次というのがこのマンションの住人たちの総意。というよりも築30年を経たコンクリート打ち放しを新築のようにきれいにすることには抵抗感が強かった。30年経って古びた外観を変えずに耐久性を維持する改修方法を求められていたのだ。約2年間の検討期間をかけて改修計画を決定するまでの経過と改修工事の状況と、そして、改修工事1年目の結果がどうだったかまでを数回に分けて報告します。
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コンクリートの中性化が建物の耐久性に大きな影響を与えることは知られている。本来、強アルカリ性コンクリートが鉄筋を錆から守っているのだ。
表面から徐々に中性化が進み、鉄筋の深さまで到達すると鉄筋が錆びる条件が整ってくる。そして、鉄筋が錆び始めると鉄筋が膨張しコンクリートを押し広げ破壊するようになり、こうなるとコンクリートがひびや剥離をおこしさらに破壊が進むということになる。この流れを止め、鉄筋を錆から守ることが改修の目的である。
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コンクリートの中性化を遅らせ鉄筋を錆びさせないことに主眼をおいた改修工事を行い、打ち放し風の外観を残すことができた。今回は1年点検を行ったが、来年2年目の点検を実施することによって改修工事の検証を行う予定にしている。専門家が定期的に建物を点検することにより、不具合の早期発見と、早めの処置をすることで良い状態を維持することが可能となります。
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改修後の外観
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改修前の廊下
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改修後の廊下
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改修後の階段
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次回は改修計画決定までのプロセスについてレポートします。

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